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肥料の水分は、最も一般的に測定されるパラメータの1つです。世界的には、異なる肥料に対する規制は様々ですが、地方自治体の法的制限により、最大水分量を超えてはなりません。この水分測定には様々な分析技術が利用できます。正確な水分測定のためには重量測定法の次にカールフィッシャー水分計がよく用いられます。
これらの方法と比較して、近赤外分光法(NIRS)は特有の利点があります。化学薬品を使用しないうえに、数:秒で信頼できる結果が得られます。本アプリケーションノートでは、迅速かつ試薬フリーで分析できる近赤外分析計(NIR)によるさまざまな肥料製品の水分量分析を紹介します。

DS2500 Solidアナライザー
図1. DS2500 Solidアナライザー

含水率を0.12%から3.82%まで変化させた種々の肥料品種をMetrohm社製DS2500 Solidアナライザーを用いて測定しました。試料の不均一性を平均化するために、ラージカップを用いて回転しながら測定しました。スペクトル取得・検量線モデル開発はVision Air Completeソフトウェアで行いました。参照法としてカールフィッシャー電量滴定法により水分値を得ました。
NIRSの検量線モデルは、以下の表に記載された条件で作成し、クロスバリデーションを行いました。

前処理 アルゴリズム バリデーション
2次微分 PLS クロスバリデーション
図2. 含水量の異なる肥料製品の原スペクトル

得られた相関図は、NIRSとKF滴定法によって予測された水分との間に高い相関(R2=0.98)を示します。検量線モデルを作成するために異なるタイプの肥料を用いましたが、SECとSECVが近しい値であることから、このモデルには妥当性があると判断できます。

ファクター R2 SEC SECV
3 0.98 0.29% 0.32%
図3. 水分の相関図(横軸:滴定、縦軸NIR)

         

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